2012年12月24日月曜日

We wish. vol.4













クリスマスまで、あと2時間。

時計の針が22:00を回った。

ヒョクチェは、夜のミサを終えて実家に戻って来ていた。



————シウォンの口から聞かされたのは、ヒョクチェの言いたかった事を
全て言えなくしてしまう言葉だった。

涙が…全部、溢れ出すかと思った。

色々考えて、伝えようと思っていた言葉が全て効力を無くす。



「俺は、クリスマスは必ず家族と過ごしたいと思ってるから、」
言い辛そうに、シウォンが言葉を捻り出す。



どんなに、傷つけないように伝えてくれたとしても、もう、遅い。



「分かってるよ」
他に、言える言葉なんて無いじゃないか。
なんて言えば良いんだよ。


シウォンは、言葉を失った俺の頭を抱き寄せて囁いた。
無駄に優しくて、そんなのでも嬉しいとか思っちゃう俺がバカみたいだった。


「すまない、今はどうしても悲しませてしまう。」


「————でも、絶対に笑顔にする。」


ヒョクチェの肩がピクリと震える。


「約束、するから」
シウォンの声まで、少し震えたようだった。
俺はせめても声が震え出さないように、喉に神経を集中させて
頷きながら分かってる、と繰り返した。



I Promise you...I'll be home for Christmas, You can count on me…


どこかの窓から、切なげなクリスマスソングが
流れ出して来る。


タイミングが悪いにも程があるじゃないか。

あれじゃあ、泣けって言ってるようなもんだ。


そうやって、シウォンがもう一度俺を抱きしめて
去り際にあれだけ勿体を付けていた”プレゼント”の包みを渡して来た。

涙をぼろぼろに流す俺を置いて、シウォンは名残惜しそうに走って仕事に
戻って行った。


———仕方が無い。

分かってる。

分かってたさ。





そして今、俺はその包みを開けて
取り出した物を手の平で転がして、遊んでいる。


月の光を集める石。


説明書が付いていて、この銀の輝きを放つ水晶【シルバーチルクォーツ】は
夜の月明かりに当てることでパワーアップすると書いてあった。
そのパワーの効果は、書いていない。

なんだよ。

正直そう思った。

効果も書いてない、そんな石のキーホルダーをくれて。
ただ月に照らせと。

仕方が無いから、窓を開けて、精一杯手を伸ばし、月に当ててみる。


その時、手の平に冷たい物がふわりと舞い落ちる。


「———雪、だ…」






















We Wish.







♦Together, Forever.







「雪だ」

雪に誘い出されるように、ヒョクチェは上着を着てふらふらと玄関先に
出て行く。

その様子に気付いた誰かが、家の中から「夜中に出て行く馬鹿息子!!」と
面白おかしく叫んでいた。





…だって、雪が降ってんだ。

一緒に見る筈だったんだよ。




また、じわりと涙が沸き上がってくる。


いっぱい、本当は企画してたんだ。


クリスマスは家族と過ごしても、イブの夜は一緒に過ごそうと思って。

一緒にDVDを借りて見ようとか、普段シウォンの食べそうにない
ケンタッキーを買って一緒に食べようとか。


プレゼントも、あげる場所とか、そういうの、めちゃくちゃ考えてたのに。


———馬鹿野郎。

ばかやろう。


玄関の扉に手をかけたまま、目の奥からどんどん熱いものが込み上げて来た。


一人で雪見るよ。
仕事だったんだろ、ざまぁ!って今度からかってやる。


涙が、ポタリ、とドアノブに落ちる。


ガチャリとドアを開けた瞬間に、ピンポン、と、やけに明るいチャイム音が
鳴り響いた。


また奥から、「あんた出て頂戴!!」と聞こえる。


こんな泣きはらした顔でやだなあ、まあどうでもいいや…。

そう逡巡して、そのまま扉を押し開く。

外から、凍るような寒い空気と、それから嗅ぎ慣れた優しい、甘い香りが
吹き込んで来た。

目を見開いて、ヒョクチェが視線をあげる。







「…Merry Christmas、 ヒョクチェ!」







ヒョクチェが出たことに少し驚きながらも、そこには満面の笑みのシウォンが
立っていた。


しかも、髭まで付いた、サンタクロースの格好をして!



…I just want to see my baby,  Standing right outside my door!!
 (私のドアの前に立っている、ベイビー、そんな貴方が見たいの!)



唖然として、声も出ない。

シウォン、マイベイビー!



「ば…ばっかじゃねーの!?なにしてんだよ!!」
込み上げてくる笑いは止められずに、サンタの衣装を着たシウォンに
違和感しか感じず、強ばっていた表情は全て緩みきってしまった。


「おや、ヒョクチェ、気に入らなかったかい?」
両腕を広げて、こんなに素敵じゃないか、という顔をしているようだけれど
髭で隠れてそれすらちゃんと読み取れない。


奥から「何事?」と、母親が顔を出した。


「あっ!いいから母さんは中に…」


でも、一瞬で、遮られて。


「メリークリスマス!!お母様、ヒョクチェをお借りします!!」
シウォンはそう言いながら、ヒョクチェの背中と膝裏に手を回し軽々と
抱え上げた。


「え?シウォンさん?」
母親も、目を丸くして驚愕している。
そりゃあ、そうだ。


「いえ、しがないサンタクロースですよ!」
またよく見えない、満面の、笑み。


「ばっか、シウォンだよ!!母さん、こいつシウォンだから、ちょっと出かけ」
言い終わらないうちに、シウォンは待てないと言わんばかりに嬉そうに
ヒョクチェを抱えたまま走る。


「シウォン、何考えて…」

「車まですぐだから」

「お前、撮影は?終わったなら、家族と うっ」

「ヒョクチェ、俺が何をこんなに準備してたと思う?」
シウォンは、自分の髭を外しヒョクチェの顔に髭を押し付ける。

いつものシウォンの美しい顔が現われた。

頬が紅潮し、いつもはスカして王子みたいな顔が、子供みたいに破顔している。

いつものオープンカーに辿り着き、助手席にボスンとヒョクチェを乗せて
車を発進する。

風と雪が顔にあたり頭が冷えて、少し心が落ち着くと
深呼吸をしながらヒョクチェが尋ねる。

「シウォン、もう話せよ、何なんだ、これほんと!!」

シウォンの眉がハの字になって、笑った口を尖らせて勿体を付ける。
「良い顔、してるぞヒョクチェ」

「お前さ…、ほんと」

シウォンがくくく、と心底楽しそうに笑った。


————仕方無い、付き合って…やるか。

本当に、本当にこいつときたら!




暫くすると、シウォンの笑顔がまた頂点に達する。
大きなえくぼがこれでもかと言うくらいに出て。



こっち、と手を引かれとある新築の家まで案内される。

シウォンの別宅か、そう思った。

すると、す、と手を開かされ、チャリ、と銀色の物をその中に落とされる。



————鍵、だ。



「開けて?」
シウォンが嬉そうにヒョクチェを促す。

言われるが侭に鍵を開けて、扉を開く。


———————そこには。


色とりどりの飾り付けの為された、空間が広がっていた。

「———これ、何?」


「プレゼント」


「はい?」


「その鍵が、プレゼントの本体。あげたキーホルダーに、付けると良い。」
満足そうに、シウォンが自分の顎を撫でている。


「…あの、本気で、言ってる?」


「家族が、一緒に住む家を持つことはそんなに驚くことか?」


開いた口が塞がらない、とはこの事で。

ヒョクチェはぽかんと開いた口をどう閉じていいのか分からなかった。


「———愛してるよ。」


シウォンが、甘い声でそう囁いて、後ろからヒョクチェをぎゅっと抱きしめた。


「愛してるんだ。死んでしまうくらい、愛してるんだ…」


ヒョクチェの方が死んでしまいそうになる言葉を
ゆっくり、優しくシウォンは紡ぐ。


「家族と過ごすっていうのは、ヒョクチェと過ごすって言う意味だった。」


「ちょっと色々伏せたのは、心の底から笑ってる顔が見たかったんだ。」
抱きしめる腕を緩めずに、後ろからヒョクチェの首筋に顔を埋める。


「シ ウォン…」


「ずっと、お前は色々あったから————最近いつも少しだけ陰る表情を…
 どうにかして、昔みたいに全力で笑えるようにしてやりかった。」


ヒョクチェは、ほんの少しだけ冷静になると、また涙が込み上げてくるのを感じた。



馬鹿だなあ、という思いが溢れて。


———何でこの男はこんなに。



俺の寂しさなんて、不安なんて、この腕に抱きしめられれば一瞬で砕け散る。


「馬鹿だな…ほんと…くそ」


「…? すまない、何か、気にいらな…」


その、抱きしめられているのか、縋り付かれているのか分からない腕を解くと
ヒョクチェはシウォンに正面から抱きついた。


「ヒョク…」


「お前は!ほんとに!なんで…っ」


「もう、愛してるよ!!俺だって馬鹿みたいにお前の事愛してるよ!!」


「俺はお前がもうちょっと傍に居てくれるだけで良いんだよ、そしたら
 そしたら…」
シウォンの首に回した腕に、ぎゅっと、力を入れる。


「どうしよう、ヒョクチェ、嬉しくて…」
シウォンが戸惑ったように、はは、と笑う。


「お前が思う以上に、俺はお前じゃないと駄目なんだよ。お前が撮影で
 疲れてたら、疲れごと抱きしめたいし、触れたいし、俺が癒したい…」
次から次に涙を流しながら、顔を真っ赤にしてヒョクチェは言葉を続ける。


「一緒に居ないと、笑えないんだ…傍に、居ろよ…」
ふ…と頼りない声を漏らして、ヒョクチェはシウォンの胸に顔を埋めた。

「悪かった、もう、寂しい思いはさせないから。この家で、忙しい時は仕方が
 ないけど、この家で一緒に過ごしてくれないか。」
泣きやませたいのに、嬉しくてどうしたら良いか分からないシウォンは
あやすようにヒョクチェの背中を撫でる。


「———セックス、したい。」
ヒョクチェが、ぽつりと言った。


「え…!?」


「…抱けよ。これからずっと幸せになれるって思い知らせろよ、シウォナ。」
顔を背けたまま、ヒョクチェは甘えたようにシウォンの横腹をなぞる。


「知らないぞ。なんだか壊してしまいそうだ…今日は。」
ギュッと、力を入れてシウォンはヒョクチェの頭を抱いて
柔らかい髪にキスをする。



「シウォナ。もう遅い。お前の事を、考えるだけで、…俺は。
 ———胸が苦しくて、壊れちゃうんだよ。」






それから、崩れるように二人はリビングルームのソファに抱き合ったまま
縺れ込み、お互いを食べ尽くすように交わった。


声も出なくなるほどに、激しく。

融けてなくなりそうなほどに、甘く。


チカチカと光る電飾の光の中、身体の隅々までを。
二人はゆっくりと、撫でて、舐めて、愛した。


肩、鎖骨、腰、膝の窪み、踝… 指の、先。


温かく感じる、お互いの指先が、舌の先が、温かい手の平に溶ける雪の華のように
落とされて、体温に混ざって行く。






大きく外が見渡せる窓の外では、暗闇に美しく雪が舞い散っていた。






シウォンは、このまま、ヒョクチェの事を抱いたまま————

どこか誰も知らない遠い遠い世界まで、翼が生えて、飛んで行けそうだと思う。
大事な何もかもを、捨てて。





ヒョクチェは、この広い世界の中で、もうこの男しか見えないんだと。
一生この男しか愛せないんだと。

———そう、思った。






———We  wish.


We  wish  a  merry christmas


We  wish  we're  one....

 

また。

来年の冬も、その次の冬も、10年後も100年後も。

1000年の先も。

共にこの聖なる一日を、祝福する事が、出来ますように。












===================================================











———神の母聖マリア。

天におられる、我等が父よ。


罪深いわたしたちのために。


今も、死を迎える時も祈って下さい。


Amen.





Fin




We wish. vol.3







ヒョクチェは一階への階段を下り、シウォンの居るであろう会議室へと急ぐ。

まだ居ろよ、頼むから…。

そう思いながら、何故か爆発しそうにドキドキする心臓を押さえつける。

なんで、こんなにあいつの事となると…くそ。

悪態を吐きながら頭を振って、最後の角を曲がる。


———その時。

「!?」

突然壁にぶつかって、ヒョクチェは死ぬ程驚いた。

「Merry Christmas」

ぶつかったと思ったら、思い切り抱きしめられる。

自分が壊れてしまうんじゃないかというような馬鹿力で、髪に手を差し込まれ
掻き乱された。

その腕は、求めていた大好きな腕で。

いつも俺が幸せになれる、つい顔が綻んでしまう愛撫をくれる腕で。

———心ごと、抱きしめられた。

























We Wish.







♦Together






「シウォン…」

「会いたかった、ヒョクチェ。」

「会いたかった…」

ヒョクチェを抱きしめながら、シウォンの身体の緊張が抜けて行く。

会いたかったよ、と繰り返しながら、ヒョクチェの首元に数回軽いキスを落とした。

「———ほんとに?」
抱きしめられたまま、ヒョクチェが小さな声で尋ねる。

「神に感謝してる。ここで会えて。」

「…俺も、お前が居るって聞いて———飛んで、来た。」
言いたく無さそうな、そんな調子で伝えてくれたヒョクチェの本心。























堪らなくて、堪らなくて、誰が来るか分からないのに二人は自然と唇を合わせる。

ここに居ると、やっと会えたと。

確かめ合うように、柱の影に身を寄せて。

ヒョクチェは、泣きそうな顔でシウォンの舌を追って来た。

シウォンは、細いヒョクチェの肩を抱いて、もっと深く繋がろうと
片手で顎を掬い、ゆるりとヒョクチェの唇全体を己の唇で覆う。

「…ん、ぁ…シ、ウォナ…」

ポロリと、一粒ヒョクチェの瞳から涙がこぼれる。


安堵の涙?

———積もった寂しさが溢れ出した?


シウォンは嬉しくて、切なくて、でもどうにか
今すぐここで押し倒してしまいたい衝動をどうにか抑えた。

この柔らかい唇を噛んで、舐めて、今度は快感で泣き出すまで
虐めてみたい。



一生離れられないように

俺だけの物にしかなれないように

身体の隅々まで俺を求めるように

今すぐ密の味を覚えさせてやりたい。



———でも。


シウォンがそっと、唇を離し、頬に、耳にキスをして
それから首だけを離し、お互いの顔の見える程の距離を取る。

切れ長の目の周りを赤くしたヒョクチェが、可愛くて、苦しくて
一生見ていたかった。

それでも、時間には限界があって。


「———あと、20分と少ししか、ここに居られないんだ。」

「うわ…一瞬じゃん。」
少しがっかりしたように、ぐす、とヒョクチェが首を項垂れる。

「ちょっとベランダに出ないか?」
目線で、シウォンがベランダを指す。

疲れている筈のシウォンなのに、あくまで彫刻美男は彫刻美男で。
美しい血色の顔に、大きなえくぼが出来て微笑んでいた。

この完璧な美しさの前には、どんな選択肢だって、Yesしか望めない。



そのままシウォンの手首を掴んで、ヒョクチェはベランダに付いて行く。
片手は何かを隠しているように、ヒョクチェを離してからその姿を現さない。


何だろうと思い、ヒョクチェがそれを見ようとすると
駄目、というように身体でガードされた。

「何だよ。それ、何持ってんの」

「プレゼント。」

「え、マジ?俺今持って来てない」
シウォンにあげようと思っていたプレゼントは、こんな予想外の展開に
備えられていなくて、持って来ていなかった。


残念そうに肩を落とすヒョクチェに、シウォンは気にしないで欲しいと囁くと
ベランダのガラス戸を閉め、手すりに凭れて両手をまた背後に隠す。


「ちょっと、色々確認しておきたい事があって」
そう言って、何から始めようか少し考えている顔をした。


「何?」


シウォンが、少し複雑そうな、言いにくそうな表情をした。


「何だよ」
時間がないのに、もうクリスマスは今しか会えないのにと思うと
少し苛立ち更に不安が手伝って、ヒョクチェの言葉に柔らかい棘が混じる。


「怒るなよ。」


「怒ってない。」


「…なあ、ヒョクチェ、クリスマスは———」
シウォンが、意を決したように口を開いた。



「———やっぱり、家族で過ごす物だろう…?」







To be continued...








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We wish. vol.2








————天におられる我等の父よ



御名が聖とされますように。
御国が来ますように。
御心が天に行われるように、地にも行われますように。

わたしたちの日ごとの糧を今日もお与えください。
わたしたちの罪をお赦しください。
わたしたちも人を赦します。

わたしたちを誘惑に陥らせず、悪からお救いください。
国と力と栄光は、永遠にあなたのものです。
アーメン






白い鳩が、シウォンの足元から数羽、飛び立って行った。

綺麗な天使達がまるで自分の元から去ってしまったような、少しだけ
そんな寂しい気分になる。


我等が父への生誕の祝福と共に、ベンチに座ったまま膝に両肘を付いて
ロザリオを掌に包み込み、シウォンは祈っていた。


クリスマスイブの今日、多忙を極めたシウォンは朝のミサには顔を出せなかった。

その代わりに、大きな教会の天辺を臨める近くの公園で
撮影の合間に一瞬の休憩を貰い祈りに充てている。

祈る気持ちがあるのなら———場所は関係ないとシウォンは思う。

枯れ葉が足元でカサカサと音を立てて風に犇めく。
冬の美しさが余りに儚い

沢山の人が、寒く冷たい空気の中手や頬を擦り合わせ温めながら
シウォンの前を過ぎ去って行く。


それはシウォンに一層寒くなったように感じさせて
最近お気に入りの青地にハート柄のマフラーで、口元が隠れる位まで覆った。
甘い香水の香りで、鼻孔が満たされる。
冬の特権だ。



そうして、ふと、シウォンは空を見上げる。



———曇天。



ヒョクチェが残念がりそうな、なんだかやる気の無い、重たい空。
雨が降るのか、雪が降るのか。

雪が、降れば良い。
そうしたら、きっとヒョクチェも笑顔になるだろう。

猫のような、狐のようなあの目が線になるくらい、笑って。

目尻に沢山皺を作って、大きく口を開けて笑うだろう。

あの、俺が他に何も要らないとさえ思える笑顔が、寒いソウルの冬に花を咲かす。


———胸に、ズキンと…言いようの無い、切ない痛みが走った。


———会いたい。

冷たい、ベンチの木の背もたれに身体を倒し目を瞑る。

するとどこからか、聞き古したようなクリスマスソングが流れて来た。
昔からどこかで必ず耳にする、古き良き愛の歌。
カーステレオだろうか、音が少し割れて、古い音楽が一層胸を打つ。


♪I Promise you...I'll be home for Christmas, You can count on me
Please have snow and mistletoe and presents under the tree…


約束———。

君のいる場所へ、必ずクリスマスには帰る。

そんな約束すら、今の俺には出来なくて寂しい思いをさせているのだろう。


Christmas Eve will find me I'll be home for Christmas



♪ If only in my dreams, If only in my dreams…



ポン、と肩を叩かれて顔を振り返ると、寒そうに顔を赤くしたマネージャーが
困った顔をして立っていた。

”そろそろ撮影、開始するけど”

”戻れる?

”あ、ああ…大丈夫です”
そう言って、シウォンは素早くベンチから立ち上がりその場所を後にした。



———ふと、マネージャーがシウォンの手に握られた携帯の画面に目を遣る。


通話相手の選択を表示したまま、薄く光る画面。


"イ・ヒョクチェ"の文字が、ライトのフェードアウトと共に消える。


電話する所だったのか?とマネージャーは首を傾げてシウォンの表情を
伺ったが、その顔には既に、演じる役の表情が浮かび始めていた。





















We Wish.





♦Siwon




クリスマス、イブ。




午前の撮影を終えて、シウォンは車で事務所へと向かっていた。

ふ、とため息を漏らすと、強ばった方の筋肉を手でほぐしながら携帯を見る。

———着信は、無い。

あ!と、それを見た隣りに座っていたマネージャーが声をかけてくる。

「シウォナ、さっき電話中か電話しようとしてたんじゃないの?」

「え?」

「ああ、ごめん、見るつもりは無かったけどたまたまヒョクチェの名前が
 見えたから、画面」

「…あぁ、大した用事じゃないんです。大丈夫。」
シウォンが照れたように笑う。

「でも、最近ヒョクチェと居る時間減っただろう、前はあんなに一緒に居たのに」

「兄さんには色々融通聞かせてもらって、助かりましたよ」

「ほんとに、お前はヒョクチェの事好きだなあ。」
マネージャーが、こっちが恥ずかしいと言うように苦笑いをした。

「大好きですよ」

「———好きとかじゃ足りない。」
疲れからか、クリスマスというムードからか、つい口が緩んでしまう。

マネージャーが半笑いのまま、口をぽかんと開けて目をぐるりと回して一瞬
言葉を失ったのをシウォンは見逃さなかった。

「俺達、変でしょうか?
敢えて、隠そうとせずにそう、聞いてみる。

「…お前達、昨日お前が見に行った映画みたいにPSしてるんじゃないの」
茶化すように、マネージャーが返す。

「ああ、仕事だから——見に行ったんだけど。まぁ、悪くないですね」

「おい!冗談だよ!!
慌てたようにマネージャーが手をぶんぶん振ってあり得ないという風に
ジェスチャーする。

「あはは、悪い冗談には、冗談で返す主義でしてね。」
シウォンは、人差し指を口の前に立て、挑戦的な目で見下すように目を細めた。

「…たく。仲が良すぎるのも、心配になるもんだな」
やれやれ、と手の平を揺らめかせ、マネージャーはシートに身を倒して
スケジュール帳に目を落とした。


My PS Partner。

シウォンが昨日映画館に見に行って、軽い宣伝を行った映画だ。

複雑に絡み合った縁の男女が繰り広げるロマンチックコメディー。
PSとは、Phone sexを意味して、それで出会う二人をコミカルに描いた作品だ。
一人で見るには、あまり良くない映画だった。

映画の間中、自分のパートナーを思い描き、想像してしまう。

シウォンの場合、ヒョクチェで色々想像してしまい、その後会えるわけでも
ないから家に帰った後一人で散々な気持ちになった。

———出来る物ならやってるさ。

小憎らしい気持ちで、マネージャーを横目で見る。

クリスマス・イブ。

貴方は今日の夜、家に帰って素敵な家族と当たり前のように
温かいディナーを囲むのだろう。
———羨ましいことだ。


「お!シウォナ!良い事教えてあげよう」
マネージャーが突然身を起こしペンでシゥオンを差して笑った。

「——なんです?」
俺に、良い報せなんてあるのか?

「なんと、今事務所でヒョクとカンイン、シンドン、ソンミンが撮影中だぞ」

「え?そんな予定ありました?」

「えーと、そう書いてあるけど…良かったじゃないか、会える。」
ニコニコと、どうだ、嬉しいだろう、というように純粋な笑顔を向けられる。

「…ええ、そう、ですね」

「なんだ、全然嬉しそうじゃない。俺が喜んで損したよ。」

「いえ、嬉しいですよ。ありがとうマネヒョン。俺、どのくらい事務所に居れ
 ます?」
シウォンは時計を見ながら尋ねる。

「えーと、1時間くらいかな。打ち合わせの後の30分は好きに使っていいぞ」

「30分…伸ばせませんか?」

「駄目だよ、お前のカフェの件でまた移動で打ち合わせなんだから。
 その後も撮影が閊えてる。」

「…そうか。あれは…大事な件ですしね…」
シウォンが目に見えて肩を落とす。

「…シウォニは忙しい奴だな、喜んだり、喜ばなかったり、喜んだり、落ちたり」

「男心は繊細なんですよ。」
最終的に自嘲気味になったシウォンを見て、マネージャーは諦めて頭を振った。




事務所に車が着くと、急ぎ足でマネージャーに打ち合わせ室へ誘導される。

打ち合わせ中も気がそぞろでならなかった。

先に撮影が終わるヒョクチェは、さっさと帰ってしまわないだろうか。

メールでもしておけば良かったか。

———でも、なんだか暫く一緒に居なかったから、ツンとあしらわれるのも
今は、辛い。

フォローする程の時間がない。

そのまま別れてしまうと、また厄介な事にしてしまう。


でもヒョクチェ、ああ、今すぐあの薄い肩を掴んで帰るなと引き止めて
思い切りキスしたい。


いつも少し天の邪鬼に、触るなとか、そういう事を言う唇を塞いで
思い切りそのポーカーフェイスを乱したい。


クリスマスだから…
きっとヒョクチェは色々考えて、色々不安になって、なのに会えない状況に
苦しんでいる筈だ。


早く、早く。


———神様、俺に時間を下さい。


プレゼントは時間が良い。


クリスマスプレゼントに、君の所に帰る時間が欲しい。


そして俺はその俺の時間の全てを君にあげたい。


君の嬉しい顔、寂しい顔、気持ちいい顔、全部ひとりじめする為に。





———その時、朝公園で、ふわりと聞こえていたクリスマスソングを思い出す。





今夜は夢見てる、僕の大好きな場所
いつもよりもっと。

戻るにはとてもとても遠くて、でも僕は君に約束する。
クリスマスには帰るから、待って居ておくれ。

クリスマスイブには会えるから。愛が光を放つ場所で。
クリスマスには帰るから。

————例え、それが夢の中の事だったとしても





夢、見ているとも。
なんでこんな時にあんな曲を聴かせるんだろうと、思い出させるんだと
つい神を責めそうになってしまう。


俺に、時間がないのは明らかだったし、お互いの家族の事情を鑑みると
この曲の最後の一行みたいに、実際にそうなってしまうような。
そんな気がして。



————例え、それが夢の中の事だったとしても



いつもは、何事にもぶれない自信と余裕のある自分なのに。

こんなにも君の事となると全部がガタガタに崩れそうになってしまう。

ヒョクチェ、待っていてくれ。



一週間前に、プレゼントは何が欲しいとヒョクチェに聞いた時
君は多分、会えないだろう。そんな顔をして、お前に任せると小さく呟いた。


俺は絶対その顔を笑顔にしてみせると思って。

今の俺に出来る事を、考えて。

それしか———




打ち合わせが終わり、口々に"Merry Christmas"とスタッフ達が告げ合い
離散して行く。



マネージャーに、すぐ戻ると合図をしてシウォンは鞄から何かを
取り出すと、急いで廊下に出た。


必ず、クリスマスには———



廊下の向こうから、聞き慣れた足音が聞こえる。


つい、微笑みが零れ落ちそうになる。



何度も手に取って、いつ渡せるか、どんな風に渡そうか考えていた小さな包みを
後ろ手に隠して、敢えていつもと変わらない足取りでシウォンは歩く。



焦ったような小さな足音はすぐそこの曲がり角まで、近付いてきていた。







To be continued...




We wish. vol.1




————恵みあふれる聖マリア。


主はあなたとともにおられます。
主はあなたを選び、祝福し、
あなたの子イエスも祝福されました。


神の母聖マリア、
罪深いわたしたちのために、
今も、死を迎える時も祈って下さい。
アーメン。






ゴーン、と大きな、教会の鐘の音が鳴る。

まるで天使達が音と共に天を目指して一斉に飛び立って行くような
そんな合図のような、深く、美しい鐘の音。


胸が一杯になるような感謝の気持ちを、ロザリオを握りしめて一頻り祈った。


ヒョクチェは、隣りでまだクリスマスの祈りを捧げる姉を横目に見て
そっと先に礼拝堂を出る。

美しい、小さな教会の白い漆喰装飾の壁に綺麗な飾り付けが施されていて
そういうのを暫く眺めていた。


足早に、寒い空気の中を人々が行き交い、教会に出入りを繰り返す。

寒くてマフラーを目の下までぐるぐるに巻き直すと
空を見上げた。


———曇天。


ヒョクチェは教会の門を出て、何気なく街の様子を眺めた。
なんだか、胸にズキンともどかしさが走って。

教会の周りに巡らされた、デコラティブな柵に背中を預けて目を閉じる。

するとどこからか、聞き古したようなクリスマスソングが流れて来た。
どこにでもある、陳腐な恋のクリスマスソング。



♪I don't want a lot for Christmas, There's just one thing I need …


耳に流れ込むその歌声に———

何気なく自分の感情を重ね合わせて、考えていた。

そうだな。特にクリスマスに色々欲しいなんて、思わない。

ただ一つ、一つだけ…あるとしたら。
俺が、クリスマスに欲しいもの…?


…Santa Claus won't make me happy, With a toy on Christmas day ——


ポン、と肩を叩かれて振り返ると、ピンクのコートを着た姉が
笑って立っていた。

”何してたの?”

”ディナーの準備、急がなきゃ。帰るよ。”

”あ、うん”
そう言って、ヒョクチェは姉に手を引かれるままその場所を後にする。



———ふと、姉がヒョクチェの居た場所を一瞬振り返った。

その場所には、一つ道を隔てて。

大きなウィンドウ一面に、ドラマのポスターが貼ってある。

ヒョクチェの親友であり、仲間であり、今や世界的な俳優の美しい男が
ポスターの中で”メリークリスマス”と笑っていた。




















We Wish.





♦Hyukjae




クリスマス、イブ。



ヒョクチェは、軽い事務所での数人のメンバー達との撮影を終え
カンインと二人でコーヒーを飲んでいた。


白いパーカーのフードを被り、眼鏡をかけたヒョクチェは
まるで白ウサギのように頬を赤くして、甘いコーヒーをちびちび啜る。


カンインは、そんなヒョクチェを見て笑った。

「なんだ、そんな顔して!クリスマスイブだぞ?今日は。」

「…ヒョンは元気だねー…」

浮かない顔をしていたのに、ヒョクチェは顔を上げるとにやりと笑ってふざける。

「俺はいつも元気だ!お前達の分も元気。」

そして、カンインはヒョクチェの首元を掴んで揺さぶり
「シウォニ、下の階に来てるぞ。お前もそれで元気になるだろ」

そう言うと自信満々に、満面の笑みで笑う。

「え?そうなの?——って、なんでそれで元気になるんだよ」

「違うのか?ドンへもシウォニもここ最近居ないだろ。だから浮かない顔
 してんじゃないのか、最近。」

「——あ、あぁ。そう、そう。まあそんな感じ。」
ヒョクチェは動揺した顔を隠すようにまた膝を抱えてソファに埋まると
コーヒーをテーブルに置いて頭を抱えた。



「———あいつ、ほんとに今来てるの?」
頭を抱えて膝に顔を埋めたまま、ヒョクチェは尋ねる。


「お、おう…。何だ、どうしたヒョクチェ。気分でも悪いのか。」
カンインが心配そうに、隣りのソファから身を屈めて顔を覗き込んでくる。


「ううん。」


「…お前、やっぱりシウォンと何か」


「何でも無い。大丈夫だから。」


「…そうか。じゃあ…俺は家族と予定が有るから、行くぞ?」
カンインが、遠慮がちにソファから立ち上がりヒョクチェの様子を伺う。

「うん、ヒョンありがとね。楽しいクリスマス過ごして!」
ああ、気を遣って居てくれたのかと思うと胸が痛い。
カンインはいつもこうやって、そっとメンバーを見ていてくれる。

心強くて、自分が少し、不甲斐ない。

ヒョクチェも立ち上がり、カンインに手を広げるとニッコリ笑って
カンインが抱きしめてくれる。


「ヒョク、Merry Christmas!楽しいクリスマスを、な。」

「うん、勿論。Merry Christmas!」
ポンポン、と背中を叩き、カンインは寂しくなったら電話しろ
と言い残して部屋を去って行った。


———そう。

寂しい。

それだけ。

そもそも、カンインみたいにクリスマスは家族と過ごす物だし。

これまでのクリスマスもずっとそうして来た。

でも———ちょっと、今年は、違う筈だろ。




「クリスマスは、家族と過ごすよ。」



シウォンが、つい先日撮影で一緒になった時にスタイリストのお姉さん達と
そう話していた。
いつもの、憎らしい程の綺麗な笑顔で。
あら、素敵ね、とお姉さん達が笑う。


「家族と過ごすクリスマスが、一番幸せね」

「…うん、本当にそう思います。」


髪をブローされながら、隣りの鏡の前でそんな会話を続けられた。


ヒョクチェの中では、あれ、という拍子抜けした感情と
そりゃそうだよな、という思考が折り重なって。

そもそも敬虔なクリスチャン同士でその辺りの事情は分かっているし、
間接的にだけど聞かされてしまった事で何も尋ねる事は出来なくて。


でもせめてクリスマスイブは、とか。

せめてせめて、その前の日の夜は、とか。

24日を一緒に迎えられたら、とか。

それだけで良かったのに。


ヒョクチェは、23日、一日中電話が無いか、無いかと待った。
実家のパン屋で手伝いをしながらサンタの衣装を着て、みんなにメリークリスマス。

精一杯の笑顔でみんなの楽しい聖夜を祈った。

でも、自分がサンタになってしまったら。

俺は誰からクリスマスのプレゼントを貰えば良いんだろう。


朝、家族で行ったミサを思い出す。


——神の母聖マリア、罪深いわたしたちのために祈って下さい…


いたたまれなかった。


罪深過ぎて。


あらゆる教えに背きながら、俺はシウォンを選んで、生きて行くと決めた。
だから。

この罪を消して生きる事は叶わないし、
正当化だってする事は出来ない。


家族にだって、言える筈が無い。(一生、俺はそのつもりなのか?)


でも、こんな風にそういう煩雑な思考の溢れる時だからこそ
ヒョクチェはシウォンと一に居たいと思った。


———罪深、く、て。


いたたまれずに礼拝堂を出た。

思い出すだけで薄ら寒い。

肩を抱いて、聞こえてきた音楽を脳内で再生する。

ああ、アメリカの歌姫のクリスマスソングだったな、と。



クリスマスプレゼントなんて、私はそんなに欲しくないのよ。
ただ一つ、必要な物があるだけ。
あなたが欲しい。

ツリーの下のプレゼントなんてどうでもいいの。
特に大した事を願うつもりは無いし、雪も降らなくていいわ。
私をきつく抱きしめて、ここに居て欲しいだけ。

ああ、ベイビー、どこもかしこも全ての光が輝いてる。
神様どうかあの人を私の所へ。
私はただ、あの人が私の家のドアの前に立ってるのが見たいの。
きっとあなたが想像もつかないくらいに…



陳腐でベタで、だから、みんな同じような思いを抱えてるから。

だからこそ陳腐に感じるし、それでも胸が軋むように切ないんだ。

ヒョクチェは俯いて、心臓の所をぎゅっと掴む。

会おう。

会ってきちんと伝えよう。

———こんな所で臆病になってどうするんだよ。

あいつが言い出すまで待とうとか、そんな駆け引き要らない。

あなたが欲しい。

お前が欲しい。

プレゼントなんか要らない。

ヒョクチェ、何が欲しい?そう聞かれた一週間前。

特に思いつかなくて、お前に任せる、とだけ言ったあれを取り消して。

クリスマスくらい、素直になったって良いだろ。



だって、クリスマスは、みんなが幸せになっていい日なんだから———…

ヒョクチェは、そう自分に言い聞かせると、
楽屋の扉を開いて、シウォンの居る下の階へと踏み出した。


メールもくれない、忙しい恋人の元へ。

———鬱屈とした気持ちを、抱えたまま。







To be continued...







※クリスマス特別短編、お送り致しております!
一話完結にしようとしたんですが、なんとも収拾のつかない形になってしまい
三話構成に急遽変更です!
つまらない話ですが、暫しクリスマスの忙し過ぎる恋人達のお話にお付き合い頂ければ…
幸いでございます…!!

冒頭の祈りは、聖母マリアへの祈祷文、アヴェ・マリア。
天使祝詞といって次のシウォンの主祷文と言われる主への祈りとセットになっています。
常に対である二人に相応しいですし、ある意味で、ロザリオの祈りの形式に則って…
詳細説明は長くなるので省きます(笑)

曲は、言わずと知れたマライア姉さんのクリスマスソングです。
必ず街の何処かから聞こえてきますよね。
凄く陳腐で好きな曲です。
自分ではなんか全然想像もできませんが、ウォンヒョクの熱い交差する思いならば
こうもうまく重ね合わせて滾る事が出来るのかと驚きました。

恋って素晴らしい…
では次。シウォン編。
シウォンの曲は、I'll be home for Christmas.
これも聞いてみたらきっと誰もが知っているはず。素敵なようで切ない歌。
私はプレスリー盤とシナトラ盤が好きです。
雰囲気が、シウォンさんにぴったり。
ご興味あれば是非↓






2012年12月18日火曜日

Pierce your heart






Pierce your heart








鍵付き裏小説となります。
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Pierce your heart

ああ…荒ぶりました。

今日の爆弾ウォンヒョク投下。

121217 Eunhyuk and Siwon with 0/1 Creative Book Staffs






M活のFilmingかとか、二人の0/1 creative bookでのグラビア撮影かとか。
諸説推測ありますがまだ情報は出ていません。

でもエルプが気になったのはウニョクの耳…!!

マグピか、本物か!という点で、痛いの怖がりヒョクチェさんが
ピアスを開けたりするだろうかと大騒ぎ。

個人的には耳にピアスより乳首にぴあ(略

まぁ…あれやこれやでそんなこんなでしたが、取り敢えず萌え滾りましたので
小説を書かせて頂きました。
裏にて一話短編。

どうか、同じような思いのウォンヒョクペン様達がお楽しみ頂ける事を
お祈り申し上げております。

ああ、ウニョクは本当に綺麗だなぁ…


Good night, beautiful gay!!!


Katie



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